2015年8月11日火曜日

8/9 ビブリオバトルレポート@市立飯山図書館(前半)

こんにちは、ビブリオバトル信州の近藤です!
ここ最近のブログの更新頻度が多くなってきましたが、またも投稿させていただきます。

今回は、8月9日に市立飯山図書館の図書館まつりの一環で行われたビブリオバトルのレポートです!
各5名ずつの2回行われたうち、前半戦について本日は書いていきたいと思います。
後半は僕と村上くんも参加しましたので、そちらのレポートもお楽しみに……


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①阿部謹也『ハーメルンの笛吹き男 伝説とその世界』

今回のバトルのトップバッターを飾る西川さんが紹介してくださったのは、阿部謹也の「ハーメルンの笛吹き男 伝説とその世界」です。
ハーメルンの笛吹き男と言えば、鼠捕りを名乗る笛吹き男に対して報酬を渋ったがために、ハーメルンの130人子供たちが連れ去られてしまうというドイツの童話ですね。
本書は、このおとぎ話が実話だったのでは?というのを現地の伝承や歴史をもとに解説した本です。
20以上の説が記載されているそうで、集団移民説など興味深い話ばかりです。
歴史から童話を紐解くという、とてもワクワクしてくる内容で、僕の気になる1冊でした。



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②イアン・ハッキング『確率の出現』

続く2番手の大村さんが紹介されたのは、イアン・ハッキングの「確立の出現」。
なぜ確率論が17世紀中ごろに登場、発展していったのかというのが書かれているそうです。
本書によるとそれは、パスカルをはじめとする偉人を契機としたものではなく、歴史と共に自然に発生したものである、とのこと。
帰納法的な証拠よりも、実験や占いといった、演繹法的な証拠の方が重視されるようになっていたのだとか。
400ページ近いボリュームがあり、読むのに気合が要りそうですが、実際に確率を計算したりするのとはまた違った見地を広げることのできる本だと思いました。



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③一刀『バカ日本地図-全国のバカが考えた脳内列島MAP』

続いては唯一の小学生発表者、小澤さんの紹介した「バカ日本地図」。
こちらの本は、ネット上のプロジェクトのせいかが書籍化されたものです。
そのプロジェクトとは、「鳥取と島根、どっちがどっちだっけ?」「軽井沢って軽そう」「佐賀ってどこだ?佐渡島?」などといった“バカ”の思い描く日本地図を纏めてみようというものだったそうで、内容はカオスの一言です。
小澤さん曰く、「この本は正しい日本地図が分からないと楽しめません。地理を勉強したらこの本がもっと楽しくなりましたし、勉強も楽しくなりました」とのこと。
小学生ながらもしっかりとした喋りで、とても興味をそそられる発表でした。



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④ティモテ・ド・フォンベル『空に浮かんだ世界(トビー・ロルネス(1))』 

次の紹介者の神田さんはファンタジー小説、「トビー・ロルネス」を紹介してくださいました。
作者はフランスの作家、ティモテ・ド・フォンベルです。
この小説の主人公は大木に住むトビー・ロルネスという1.5mmの小人。
彼はとある理由から、世界を相手に命がけの逃亡劇を繰り広げることになります。
両親は捕まり、友人にも追われる。彼がなぜそんなことになってしまったのでしょうか?
この本の魅力は表現力豊かな人物描写にある、と神田さんはおっしゃっていました。
4巻まで刊行されているようですし、夏休みにピッタリかもしれませんね。
読み聞かせを聞いているかのような神田さんの語りも相まって、とても気になる1冊でした。



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⑤トーマス・トウェイツ『ゼロからトースターを作ってみた』

最後の発表者は学校の先生をされている平田さん。
紹介されたのは「ゼロからトースターを作ってみた」、著者はトーマス・トウェイツです。
イギリスの学生、トーマスがトースターをゼロから作るという、タイトル通りの実録本です。
実はこの本、「ゼロから」の部分が実話とは思えないほどすごい。
電気コードの銅線は銅鉱石から、外部ケースのプラスチックは石油から作ろうというのです。
そして彼は銅山やら石油会社などから様々な原料を調達するため、イギリス全土を駆け巡ることに…
現代技術に囲まれた何気ない生活を新たな視点から見られる、そんな1冊かもしれません。



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以上の5冊の中からチャンプ本に選ばれたのは……
小澤さんの紹介した「バカ日本地図」!!
小学生らしい切り口、言葉選びながらも、聞き手の意識を引きつけるような素晴らしい発表でした。
是非これからもビブリオバトルに参加していってほしいですね。

バカ日本地図に関しては、ネットで検索すればすぐにヒットするプロジェクトですので、それだけでも見てみてはいかがでしょうか?思わず笑ってしまうこと必至ですよ!


さてさて、後半は村上くんにバトンタッチ。
テーマが「わ」という難しい縛りでしたが、僕たち含め参加者たちはどんな本を紹介したのでしょう?
お楽しみに!

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