今回は私が書評を投稿させていただきます。
この本は三部構成なのですが、まず最初の章でミッドウェー海戦やインパール作戦といった第二次大戦中の実際の日本軍の失敗の事例を挙げ、それを踏まえた上で二部、三部で分析を行っています。第二次大戦中の日本軍を分析した本は数多く出版されていますが、この本の特徴は組織論の観点から分析を行っている点です。例えば、ミッドウェー海戦では暗号をアメリカ軍に解読されていたことが敗北につながった事はよく知られていますが、この本ではそれ以外にも突発的な状況での司令官の判断や情報伝達の不足などを指摘しています。
これらの事例を紹介した上でタイトルにある日本軍の『失敗の本質』として組織学習のなさとリーダーシップの欠如を挙げています。個人的には本書の特徴でもある分析の部分で人的ネットワークや組織の環境適応、学習など中々現実に当てはめにくい組織論を使って分析しているのは自分の所属する組織を分析するうえで非常に参考になりました。
皆さんも是非組織論が現実にどのように当てはまるのかを見てみてください。
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