2013年8月16日金曜日

ブログ書評第12回「かのこちゃんとマドレーヌ夫人」

こんにちは。N.Tです!暑い日が続いていますが、だらけた生活をしないように気を付けています。
さっそくですが第12回目の書評を書かせていただきます。今回紹介させていただく本は万城目学さんの「かのこちゃんとマドレーヌ夫人」です!

タイトルにでてくるマドレーヌ夫人は表紙にも描かれている茶毛の猫なのですが、このマドレーヌ夫人はほかの猫とは違い、犬としゃべることができる特別な猫です。このことが夫人と呼ばれる理由の1つされています。もう1つの名前がタイトルに出てきていますが、かのこちゃんというのはマドレーヌ夫人が住んでいる家の女の子です。この本はかのこちゃんの視点とマドレーヌ夫人の視点で話が進んでいきます。別々の視点で話が進む本にありがちな同じ話を繰り返す書き方になっておらず、うまく話が繋がっていてとても読みやすい作りになっていると思います。

この本を読んでみての感想を簡単に述べさせてもらうと、「終始ほのぼの、たまに切ない!」という感じでした。小学生になったばかりのかのこちゃんが、マドレーヌ夫人や家族や友達と過ごしていく中で成長していく姿には、ほのぼのした話なのですがとても元気づけられました。
マドレーヌ夫人とその旦那さんである玄三郎の話は、年老いた玄三郎のためにマドレーヌ夫人がとった行動や、それにともなって起こる不思議な現象には感動させられました。

この本にはかのこちゃんとマドレーヌ夫人がともに過ごした時間が書かれているのですが、読めば読むほど彼女たちの魅力にはまっていってしまいます。どちらも幸せになってほしいのですがそうもいかない、でもこれが一番よかったのかも・・・などと考えてしまいます。読み終えると切なさとともに充実感が味わえました。温かい気持ちになりたい人におすすめしたい本だと思います。

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