慣れない書評ということもあり、つたない文章ですがご了承ください。。。
さて、今回紹介させていただく本は羽生善治さんの『捨てる力』(PHP文庫)です。
偶然にも、前回の秋山君が紹介した本の著者がかぶってしまいました。しかし僕はこの本を書評に書くと、3週間前には決めていたので決して秋山君の書評に影響されたわけではありません!
逆に言えば、書評が連続してしまうほどの本を書く方なんだともいえますよね(笑)
前置きはこのくらいにして本の紹介に入らせていただきます。この本は棋士である羽生善治さんが書かれたもので、表紙には羽生さんがドドンと写っています。
ひとつの手を選ぶことは、それまで考えた手の大部分を捨てること。
棋士の羽生さんらしく、また羽生さんだからこそいえるような言葉がたくさん詰まっている本になっています。何かに悩んだりしたときや行き詰ったときなどに解決するためのヒントとなる言葉が羽生さんのエピソードとともに語られています。
この本の帯には、「忘れることは次に進むための大事な境地」とありました。忘れることが得意な僕にピッタリの本だとおもい、この本を読んでみました。
実際に読み進めていくと、捨てる力というタイトルから、いかに捨てるか、捨ててどうするのか、といった捨てることに関して語っている本と思いきや、捨てることについての記述は少しだけでした(笑) その点からみると少し物足りない感じも受けましたが、それを補って余りある名言の数々に圧倒されました。
羽生さんが将棋を始めたころから今に至るまでのエピソードとともに語られる言葉はとても説得力があり、心に響くものがたくさんありました。
ここで、いくつかの言葉を紹介させていただきます。
まず、「知識は単に得ればいいというものではなく知識を積み重ねて理解していく過程で“知恵”に変える必要がある」 という言葉なのですが、この言葉をみたときにゼミで先生がいっていたことを思い出しました。ただ勉強するのではなく、どうしてそうなるのかという疑問を解決していくことに意味があり、これから先においての勉強のやり方を身に着けられる、とおっしゃっていたことが理解できた気がしました。
また、「プレッシャーはその人の持っている器に対してかかるもの」という言葉は、プレッシャーを感じやすい僕としては非常に勇気づけられるものでした。これからプレッシャーを感じたときには、自分の器はこんなことでプレッシャーを感じるほど小さくはないはずだ!と言い聞かせて乗り越えたいと思います(笑)
ここで挙げた言葉は、本で紹介されている数ある名言のほんの一部ですが、いまの僕にとって特に心に響いた言葉です。
おそらく将来この本を読み返したときに心に響く言葉は変わっているはずです。そこから自分がどのように成長したのかが分かるのではないのかと考えています。十年後に読み返してみて、いまの自分ではあまり理解出来なかった言葉が、心に響くようになっているかもしれません。
読み終えてみて、この本はいくつになっても何度でも読み返すことができる本なのではないかと僕は感じました。何かに悩んだときや頭の中がスッキリしないときは、またこの本を広げたいと思います。
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