2015年8月13日木曜日

8/9 ビブリオバトルレポート@市立飯山図書館(後半)

ビブリオバトル信州の村上です!
近藤さんのレポートに引き続き、市立飯山図書館で行われたバトルの後半戦の様子をお届けします。

バトルの前半戦はテーマフリー、そして後半戦はテーマ「わ」で本の発表が行われました。
「わ」・・・どんな本を紹介するのか、とても迷うテーマですよね。
発表者の方はどんな「わ」で本を発表してくれたのか、乞うご期待です!

                  

① パトリック・ハーラン 『ツカむ!話術』

第2回目のバトル最初の発表者は、ビブリオバトル信州から参加した近藤さん。
しゃべりがうまくなれるように、という想いから「話(わ)」に関連付けて本を持ってきてくれました。
この本の著者はお笑い芸人のパックンマックンですが、池上彰の推薦を受けて東工大でしゃべりに関する講義をしておられるそうです。
その講義の内容を書籍化したのがこの本です。
理論編と技術編から成るこの本は、まさに会話の心得を教えてくれる本という気がします。
日常会話や、ビブリオバトルのような場面でも応用できそうです。
しゃべりのスキルをアップさせるために是非触れておきたいと思いました!


                    

② 坂木司 『切れない糸』

続いては南澤さんによる、青春ミステリの短編集『切れない糸』の紹介でした。
「糸を使って輪(わ)を作る」という考えから持ってきてくださった本です。
父親が急逝し、家業のクリーニング屋を継ぐことになった新井和也のもとに、お客さんが衣類とともにお悩みを次々と持ち込んできます。
そんなお客さんのお悩みを和也は友人の沢田直之と解決していくことになります。
タイトルの『切れない糸』は、絆や人との関わり合いのことを示しているのとおっしゃっていました。
タイトルも内容も、南澤さんの考える「輪」にピッタリの選書でした。


                    

③ 東野圭吾 『天空の蜂』

3番手は萩原さんによる紹介。持ってきてくださったのは東野圭吾『天空の蜂』でした。
発売されたのは今からちょうど20年前の1995年ですが、2011年に起こった福島第一原子力発電所の事故を予知していたのではないかと考えてしまうほどの内容だそうです。
「天空の蜂」を名乗る犯人による原発停止の要求と、子どもを乗せたまま原発へ出発してしまった自動操縦のヘリコプター「ビッグB」の事件が重なってしまい…。
実はこの本とテーマ「わ」がどうつながるのかお聞きするのを失念してしまいました(汗)。
しかし、この作品は近々映画化されるようですし、8月11日には鹿児島県の川内原発が再稼働するというニュースもありました。
「話(わ)題書」ということで紹介してくださったのかな、と思います。


                    

④ 住野よる 『君の膵臓をたべたい』

4番手の発表者は中学生の水野さん。紹介してくれたのは『君の膵臓をたべたい』、この日のビブリオバトルで紹介された中では一番インパクトがあったタイトルです。
すい臓の病気にかかり、もう長くは生きられないことを知ってしまった女の子の桜良(サクラ)は、そのことをクラスの誰にも話さずにいました。
ところが、一人の男子のクラスメートに病気のことを知られてしまい、そのことがきっかけとなり「2人で、死ぬまでにやりたいことをやろう」と行動を共にすることになります。
ここまで発表を聞くと、これは淡い、切ないような作品なんだろうな…と思いますが、どうしてすい臓を「たべたい」なのでしょうか?
その理由は…読めばわかるということでした。これは気になる!
読めば「わーわー泣ける」本ということで紹介してもらいました。


                    

⑤ 永江朗 『不良のための読書術』

ラストを務めるのはわたくし村上、紹介したのは『不良のための読書術』です。
現代では多くの本が出版されており、その数は年間で万単位になると言われています。
1日に読める本の数は知れており、できるだけ面白い本を読みたいけど、どんな本を選べばいいのか…。
そんな時に登場するのがこの本で紹介されている「ゴダール式読書術」という方法で、本の面白い部分だけ「つまみ食い」してしまえ!というものです。
マジメな良い子はいつも間違える、そうならないためにもゴダール式読書術で本からいろいろな考え方を取り入れ、不良を目指そうというのが永江さんの言い分です。
「不良」と書いて「ワル」と読む、そんな人間になってみようという想いから紹介させてもらいました。
かなりこじつけ感がぬぐえませんが…笑


                    

以上5人による発表でみごとチャンプ本に選ばれたのは…

東野圭吾『天空の蜂』 でした!

原発をテーマにしたこの作品ですが、映画化やニュースの話題があり時流に合う一番ホットな作品だったように思います。
そのことが観戦者の関心をぐっと引きつけたのでしょうね!

テーマ設定があった後半戦ですが、各人いろいろな考えを持って本をもってきてくれました。
今回のようにテーマがひらがな1文字だけだと、発表者がどうしてその本を持ってきたのか、理由を聞くのが一層楽しみになりますよね。
テーマありバトルの良さを実感できる良いバトルになりました。

                    

近藤さんとともに2回に渡る市立飯山図書館で行われたビブリオバトルの様子をお届けしました。
飯山のバトルには昨年も参加させていただきましたが、今回は小中学生の発表者もいて、発表者の年齢層が広がっていました。
普段は大学生が多い環境でバトルをしていたので、新鮮な気持ちでバトルに望むことができましたよー!
来年も是非飯山に行ってバトルがしたいですね(参加してくれたお礼としていただいた飯山名産笹の葉寿司もおいしかったです!)。

以上、近藤・村上によるビブリオバトルレポートでした!

2015年8月11日火曜日

8/9 ビブリオバトルレポート@市立飯山図書館(前半)

こんにちは、ビブリオバトル信州の近藤です!
ここ最近のブログの更新頻度が多くなってきましたが、またも投稿させていただきます。

今回は、8月9日に市立飯山図書館の図書館まつりの一環で行われたビブリオバトルのレポートです!
各5名ずつの2回行われたうち、前半戦について本日は書いていきたいと思います。
後半は僕と村上くんも参加しましたので、そちらのレポートもお楽しみに……


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①阿部謹也『ハーメルンの笛吹き男 伝説とその世界』

今回のバトルのトップバッターを飾る西川さんが紹介してくださったのは、阿部謹也の「ハーメルンの笛吹き男 伝説とその世界」です。
ハーメルンの笛吹き男と言えば、鼠捕りを名乗る笛吹き男に対して報酬を渋ったがために、ハーメルンの130人子供たちが連れ去られてしまうというドイツの童話ですね。
本書は、このおとぎ話が実話だったのでは?というのを現地の伝承や歴史をもとに解説した本です。
20以上の説が記載されているそうで、集団移民説など興味深い話ばかりです。
歴史から童話を紐解くという、とてもワクワクしてくる内容で、僕の気になる1冊でした。



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②イアン・ハッキング『確率の出現』

続く2番手の大村さんが紹介されたのは、イアン・ハッキングの「確立の出現」。
なぜ確率論が17世紀中ごろに登場、発展していったのかというのが書かれているそうです。
本書によるとそれは、パスカルをはじめとする偉人を契機としたものではなく、歴史と共に自然に発生したものである、とのこと。
帰納法的な証拠よりも、実験や占いといった、演繹法的な証拠の方が重視されるようになっていたのだとか。
400ページ近いボリュームがあり、読むのに気合が要りそうですが、実際に確率を計算したりするのとはまた違った見地を広げることのできる本だと思いました。



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③一刀『バカ日本地図-全国のバカが考えた脳内列島MAP』

続いては唯一の小学生発表者、小澤さんの紹介した「バカ日本地図」。
こちらの本は、ネット上のプロジェクトのせいかが書籍化されたものです。
そのプロジェクトとは、「鳥取と島根、どっちがどっちだっけ?」「軽井沢って軽そう」「佐賀ってどこだ?佐渡島?」などといった“バカ”の思い描く日本地図を纏めてみようというものだったそうで、内容はカオスの一言です。
小澤さん曰く、「この本は正しい日本地図が分からないと楽しめません。地理を勉強したらこの本がもっと楽しくなりましたし、勉強も楽しくなりました」とのこと。
小学生ながらもしっかりとした喋りで、とても興味をそそられる発表でした。



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④ティモテ・ド・フォンベル『空に浮かんだ世界(トビー・ロルネス(1))』 

次の紹介者の神田さんはファンタジー小説、「トビー・ロルネス」を紹介してくださいました。
作者はフランスの作家、ティモテ・ド・フォンベルです。
この小説の主人公は大木に住むトビー・ロルネスという1.5mmの小人。
彼はとある理由から、世界を相手に命がけの逃亡劇を繰り広げることになります。
両親は捕まり、友人にも追われる。彼がなぜそんなことになってしまったのでしょうか?
この本の魅力は表現力豊かな人物描写にある、と神田さんはおっしゃっていました。
4巻まで刊行されているようですし、夏休みにピッタリかもしれませんね。
読み聞かせを聞いているかのような神田さんの語りも相まって、とても気になる1冊でした。



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⑤トーマス・トウェイツ『ゼロからトースターを作ってみた』

最後の発表者は学校の先生をされている平田さん。
紹介されたのは「ゼロからトースターを作ってみた」、著者はトーマス・トウェイツです。
イギリスの学生、トーマスがトースターをゼロから作るという、タイトル通りの実録本です。
実はこの本、「ゼロから」の部分が実話とは思えないほどすごい。
電気コードの銅線は銅鉱石から、外部ケースのプラスチックは石油から作ろうというのです。
そして彼は銅山やら石油会社などから様々な原料を調達するため、イギリス全土を駆け巡ることに…
現代技術に囲まれた何気ない生活を新たな視点から見られる、そんな1冊かもしれません。



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以上の5冊の中からチャンプ本に選ばれたのは……
小澤さんの紹介した「バカ日本地図」!!
小学生らしい切り口、言葉選びながらも、聞き手の意識を引きつけるような素晴らしい発表でした。
是非これからもビブリオバトルに参加していってほしいですね。

バカ日本地図に関しては、ネットで検索すればすぐにヒットするプロジェクトですので、それだけでも見てみてはいかがでしょうか?思わず笑ってしまうこと必至ですよ!


さてさて、後半は村上くんにバトンタッチ。
テーマが「わ」という難しい縛りでしたが、僕たち含め参加者たちはどんな本を紹介したのでしょう?
お楽しみに!

2015年8月8日土曜日

8/7 ビブリオバトルレポート@信大工学部図書館

ビブリオバトル信州の村上です。
前回のレポート投稿からあまり日が経っていませんが、今回もレポートを投稿です!
今週はなんと3回もビブリオバトルが企画されているため、うれしい悲鳴を上げております。

今回は8月7日に信大の工学部図書館で行われたつきいちビブリオバトルのレポートです。
前回で開催1周年を迎えたつきいちビブリオバトルですが、今回は初のシバリ導入!
発表する本はマンガオンリーというものでした。

今回の発表者は3人、観戦のみの方が3人で合計6人でのバトルとなりました。

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① 岩原裕二 『ディメンションW』

トップバッターを務めてくれたのは、本の紹介は初めてとなる池田さん。
紹介してくれたマンガは、60年後の未来を描いたSFアクションである『ディメンションW』。
新たに発見された新次元「W」から電気エネルギーのみを取り出し、
それをコイルに貯めて生活に役立てている世界ですが、そのコイルを悪用しようと考える人が現れます。
そんな悪用されたコイルを回収する、1人の人間と1体のアンドロイドのお話です。
紹介によると、作者の頭の中はどうなっているんだと思わせるほどに設定が作り込まれているらしいです。
まつもと一箱古本市のこともあり、SFにはとても興味を引かれます。是非読んでみたい!

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② 朔ユキ蔵 『お慕い申し上げます』

続いては私村上による発表。
紹介したマンガは「お寺系ラブストーリー」がキャッチコピーの『お慕い申し上げます』。
朔ユキ蔵さんの「日本におけるお坊さんとは何だろう」という問いから出来た作品です。
主人公の清玄は立派なお坊さんになることが目標ですが、いつも欲望(主に色欲)に負けてばかり。
はたして彼は立派なお坊さんになるという目標を実現できるのでしょうか!?
お坊さんがテーマなので寺、葬式、墓といったものにも触れることになるのですが、
これらはなかなか自分が考える機会を持たないものです。
お盆も近いので、ちょっとそれらの意味を考えてみませんか?ということで紹介させてもらいました。

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③ ほしよりこ 『逢沢りく』

最後は横川さんによる紹介。
紹介してくれたのは絵のタッチが独特な『逢沢りく』。
中身を見てみると絵と文字が鉛筆で描いたような絵をしていました。
他の作品でもこのタッチは変わらないようで、ほしよりこさんの哲学を感じさせてくれます。
主人公は14歳のクール美女、特技は嘘泣きという「逢沢りく」。
幸せなんだけど、自分の生活がなんだかひんやりしていると感じている彼女。
そんな彼女がある日、関西のお家に預けられることになります。
この環境の変化が彼女にどんな影響をもたらすのか…気になるところです!

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以上3名による発表でみごとチャンプ本に選ばれたのは…


岩原裕二 『ディメンションW』 でした!
発表者としては初参加の池田さん、お見事です!

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初のシバリ導入でしたが、マンガ一色のバトルというのもおもしろかったです。
いつか松本でもシバリを設けてバトルできれば楽しそうですねー。

ところで、各地で全国大学ビブリオバトル2015の予選会が開催されております。
工学部図書館では工学部の文化祭である光芒祭(10月17日)に合わせて開催予定とのことです。
発表者を絶賛受付中とのことだったので、是非申し込んでみてはいかがでしょうか!?

以上、村上によるビブリオバトルレポートでした!



2015年8月5日水曜日

8/4 ビブリオバトルレポート@信州大学中央図書館

ビブリオバトル信州の近藤です。
僕が投稿するのはだいぶ久しぶりになりますねぇ・・・
(村上くんまかせっきりですみませんでした…)


ということで、今回は8月5日に中央図書館で開催させていただいたビブリオバトルのレポートをさせていただきます。
中央図書館での開催は6月に続いて2度目になりましたが、今後もコンスタントにやっていきたいなと思います。

今回の発表者は3人、観戦者も含めて合計10人での開催でした。
途中だけでも観ていって頂いた方も結構いましたし、嬉しい限りですね。

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苅谷剛彦『大衆教育社会のゆくえ 学歴主義と平等神話の戦後史』

今回のトップバッターは村上くん。
彼が紹介してくれたのは、『大衆社会のゆくえ』という本で、著者は教育社会学者の苅谷剛彦さん。
イギリスとアメリカと比較しながら日本の教育と社会の繋がりを紐解いていく本です。
大きなテーマとして”平等”の話が挙げられ、日本の教育は本当に”平等”なものなのかと問われます。
日本では”平等”な教育の機会が与えられ、勉強して、そして社会へと出ていきます。
一方、いい大学に入らないといい会社に入れない、学歴社会と呼ばれる負の社会構造もあります。
ではその格差、不平等を生んでいるのはいったい何なのか?教育の理想の姿ってなんなんだろうか?
それを考えさせてくれる一冊、僕自身読んでみたいと思った本でした。


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森見登美彦『四畳半神話大系』

続いては僕、近藤による発表。
紹介したのは森見登美彦さんによる『四畳半神話大系』。
京都に住む大学生「私」を主人公とした、全4章からなる青春小説です。
晴れて大学に入学し、どんなサークルに入ろうかと考えていた「私」の目に留まったのは4枚のビラ。
もし違うサークルに入っていたらどうなっていたのか?というのが4章のひとつひとつ、パラレルワールドなお話として語られていきます。
それぞれ違う道を進んだ”私”達は、薔薇色のキャンパスライフを掴み取ることができたのでしょうか?
京都の町や、登場人物がとても生き生きと綴られており、どんどん続きが読みたくなる、そんな一冊です。


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桜坂洋『All You Need Is Kill』

最後は小田くんの発表。
トム・クルーズ主演でハリウッド映画化もされた『All You Need Is Kill』です。
舞台は近未来、宇宙から飛来した謎の敵”ギタイ”の襲来に立ち向かう主人公キリヤ・ケイジの物語。
彼はある時に”ギタイ”と戦い、あえなく死亡してしまうのですが、目を覚ますと「出撃前の朝に戻っている」という怪現象に見舞われます。
自分や味方の死を何度も何度も体験し、何をしても自分の死から逃れることができない彼は、絶望感から次第に心を病んでいくことになります。
果たして彼は終わりない自分の死から逃れることができるのか?”ギタイ”とはいったい何なのか?
発表を聞いているだけでとても読みたくなってくるような一冊でしたね。


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以上3名による発表のなか、見事チャンプ本に選ばれたのは…


苅谷剛彦「大衆教育社会のゆくえ 学歴主義と平等神話の戦後史」に決まりました!

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今回は学生以外にも観戦者として参加してくださった方が数名いらっしゃったのが嬉しかったです。
テスト週間の終わりということで疲れている中来てくださった学生さんもありがとうございました。
いつかはぜひ発表者として出ていただけるといいな~なんて思いました。

次回の中央図書館での開催は8月末の予定ですが、日程の確定がまだですので、決まり次第こちらやTwitterで報告させていただきます。

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さてさて、最後にいくつかお知らせをば…

まずは信大工学部図書館で行われている、「つきいちビブリオバトル」が8月7日(金)午後4時半から開催されます!
どうやらテーマをマンガ限定にしているようですので、この夏なにか読みたいけど、気になるものが無い!というかたは、顔を出してみてはいかがですか?

信大工学部図書館
http://www.shinshu-u.ac.jp/institution/library/engineering/


お次に、8月9日(日)に飯山市の市立飯山図書館でおこなわれる「図書館まつり」の一環として開催されるビブリオバトルに、我々ビブリオ信州のメンバーも参加させていただくことになっております。
「本のリサイクル市」なども行われていますので、是非いらしてくださいね!

市立飯山図書館「図書館まつり」
http://www.city.iiyama.nagano.jp/soshiki/shimingakusyuusien/toshokan/news/tosyokanmaturi


最後に、松本市内で行われる「まつもと一箱古本市」に、ビブリオバトル信州として出店させていただくことになりました。
場所は四柱神社や縄手通りのすぐ横、松本城大手門枡形跡広場です。
日時は9月21日(月・祝)の10時から16時までです。
さらに、そこでビブリオバトルを開催させていただくことになりました。
もちろん一般参加OKですので、奮ってご参加ください!
イベントの内容やビブリオバトル参加方法など、詳しくは「まつもと一箱古本市」さんの公式ブログでご確認ください。

まつもと一箱古本市
http://mhitohakob.hatenablog.com/entry/2015/08/03/213008



以上、近藤によるビブリオバトルレポートでした!

2015年7月21日火曜日

7/15 ビブリオバトルレポート@信大工学部図書館

ビブリオバトル信州の村上です。
今月も工学部図書館のつきいちビブリオバトルに参加してきました!

今まで何度もお知らせしてきたつきいちビブリオバトルですが、
なんと今回の開催でちょうど1周年を迎えたとのことでした!メデタイ!
初回は主催者と学生の1対1のバトルだった、チャンプが決められないからバトルですらなかった!
というつきいちでしたが、今や毎回10人ほどが集まるいい感じの規模のバトルに発展しています。
続けるってことはとっても大切なことなんですね。

松本でのビブリオバトルも工学部図書館のつきいち目指してがんばるぞー!

ということで、今回もつきいちの様子をレポート形式でお届けします。

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① 岡田晴恵 『人類vs感染症』

先鋒を務めたのは工学部の原さん。
紹介してくれたのは人類と感染症との闘いの歴史を紐解いていく本です。
曰く、人類の歴史は感染症なしには語れない…それほど人類と感染症は共にあるのです。
歴史の中には、感染症がドイツとスペインの戦争の結果を左右したものもあるとか。
最近はエボラ出血熱が世間を大いに騒がせていました。
人類と感染症の闘いは終わっていない、むしろこれからである…恐ろしいですが興味深い本です。

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② 冨樫義博 『HUNTER×HUNTER 24』

続いては、いつも刺客を送りこんでくださる研究室から参戦の小山さん。
紹介してくれたのは休載が多いことで有名な『HUNTER×HUNTER』です。
ジャンプ漫画の特徴ともいえる友情×正義×バトルの中でも、バトルがかなりアツイらしいです。
登場人物たちは「念能力」というものを操って戦うらしいのですが、
この念能力は私が考えるよりも相当複雑な使い方をするらしいのです。
念能力を使ったアツイ頭脳戦がこのマンガの魅力の一つなのでしょうね!

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③ 儀我美一 『数学は役に立っているか?』

続いての発表は、ビブリオバトルへの参加は2か月ぶりとなる浅野さん。
数学はどんなところで役に立っているのか?
そんな疑問に、数学が活躍している現場で働く方のお話から答えていきます。
NTTでは電話の回線数とそのつながりやすさがアーランの式というものから導かれるそうです。
そんな専門的な数式や統計学などの知識が、金融や生命保険など様々な分野で役立っています。
生命保険でも数学が使われているなんて、数学って実はすごく身近にあるんですね。

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④ エリク・ブリニョルフソン、アンドリュー・マカフィー 『機械との競争』

続いては私村上による発表です。
最近巷を騒がせているドローン、私は最初に見た時、「運送屋がいらなくなるな」と感じました。
歴史の授業で機械に仕事を奪われた労働者による機械打ちこわしの運動があったと習いましたが、
現代はまさに機械に職が奪われている、そんな事態が発生していると感じます。
この本はそんな現代、そしてこれからをどう生きていくのか、ということを考えていきます。
人間は機械とどう付き合っていけばいいかを考えるきっかけになりました。

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⑤ 有川浩 『キケン』

最後は、ビブリオバトルのことを知り、つきいちに足を運んでくださった学外の方による紹介!
紹介してくださったのは有川浩さんの『キケン』。
たまたま手に取ったこの本にドハマリし、有川さんの作品をどんどん読みこんでいるそうです。
その内、有川さんの書く作品の特徴として「何かを貫く」姿勢があるのではないか、と思い至ります。
機械制御研究部、通称「キケン」のメンバーが何を貫くのか、気になるところです。

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以上5名による発表で見事チャンプ本に選ばれたのは…


エリク・ブリニョルフソン、アンドリュー・マカフィー『機械との競争』と、
有川浩『キケン』 でした!
決選投票の結果、同じ得票数だったため、今回はダブルでチャンプ本となりました。

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今回は学外から、しかも発表者として参加してくださった方がいたのが良かったです。
また、テスト勉強の休憩で来てくださった学生さんも何人か様子を覗きに来てくれました。
ビブリオバトルは誰でも無料で参加することができますから、どんどん来ましょう!(笑)
次回は画像に書いてある通り、マンガ限定のバトルが行われます。
「ビブリオバトル…みんなムツカシイ本を持って来ていそうだ!!」と考えている方、
是非次回のバトルに来て、ビブリオバトルってこんなものなんだ!と感じてみてください。

今回のバトル後には、全国大会の予選会についてお話してきました。
工学部図書館では、学園祭である光茫祭に合わせて開催される予定です。
ビブリオバトルの全国大会の詳細は以下の公式サイトをご確認ください。


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次回のつきいちビブリオバトルは、工学部のテスト期間が終了したころに開催されます。
画像では8月7日開催となっておりますが、変更があるかもしれません。
最新情報をビブリオバトル信州のツイッターなどでお知らせしますので、ご確認ください。

開催日が8月7日(金)午後4時半からと確定しました。
詳しくは工学部図書館の公式ホームページをご覧ください!

夏休みに一気読みしたい!そんな本(マンガ)をビブリオバトルで見つけてみませんか?

以上、毎度毎度村上によるビブリオバトルレポートでした。


2015年7月9日木曜日

7・8月に開催されるビブリオバトルのご案内

みなさんこんにちは!ビブリオバトル信州です。

最近はぐずついたお天気が続いておりますね。
期末試験を3週間後に控えた私たちの心にも分厚い雲がかかっております…。

そんな雲をパァーッ!!と晴らす、ビブリオバトルの開催情報をお届けします!
今回は7・8月の2か月分の予定を一挙にお届けしますよ。
(8月の予定は日程が明確には定まっていないため、随時更新していきます)

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【つきいちビブリオバトル@信大工学部図書館】
日時:7月15日(水) 午後4時半から
場所:信州大学工学部図書館2F グループ学習室

工学部図書館の公式ホームページはこちら

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毎月恒例、工学部図書館のつきいちビブリオバトルです。
今回はつきいち史上初となる…水曜日の開催です。

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【ビブリオバトル@信大中央図書館】
日時:8月4日(火) 午後4時半から
場所:信州大学中央図書館1F 自由学習スペース(図書館入口右側)

中央図書館の公式ホームページはこちら

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松本での開催は、期末試験が終わったその日にしようということになりました。
試験を終えて、楽しみにしてたビブリオバトルに臨むのです。

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【つきいちビブリオバトル@信大工学部図書館】
日時:8月10日(月)、11日(火)のどちらか 8月7日(金)午後4時半から
場所:信州大学工学部図書館
※選書は、マンガのみ

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つきいちビブリオバトル、初の選書縛りを導入します。
ズバリ、マンガのみのビブリオバトルです。試験が終わった後なので、こういう縛りもありですね。
おススメのマンガをお持ちの上、ご参加くださーい!

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【ビブリオバトルin飯山図書館まつり】
日時:8月9日(日) 午後1時から
場所:市立飯山図書館

市立飯山図書館の公式ホームページはこちら

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昨年に引き続き、市立飯山図書館では図書館まつりの一催し物としてビブリオバトルが開催されます。
今年もサークルメンバーで遠征に行ってまいります!

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【ビブリオバトル@信大中央図書館】
日時:8月24日(月)~30日(日)のいずれか1日
場所:信州大学中央図書館

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7月に開催しなかった分、中央図書館では8月に2回ビブリオバトルを開催します。
全国大会も日に日に迫っていますからね、宣伝活動が大切です。

というわけで、8月までに開催予定のバトルの数は、なんと5つ!!
今年の信州の夏は、ビブリオバトルで決まりですねっ!
日時が定かでないバトルについては、詳細が決まり次第追ってお知らせします。
ブログだけでなく、TwitterやFacebookも要チェックですよ~。
みなさんのご参加をお待ちしております!

メール:biblioshinshu@gmail.com
Twitter:@biblioshinshu
Facebook:https://www.facebook.com/biblioshinshu?ref=hl

2015年7月1日水曜日

6/25 ビブリオバトルレポート@信大中央図書館

ビブリオバトル信州の村上です。
近頃は私しか記事を投稿しないので、自己紹介はいらない気がしてきた…?

先日は中央図書館でビブリオバトルを開催させていただきました。
中央図書館でのビブリオバトル開催は我らがサークルの悲願だったので、嬉しい限りです。
そんなわけで、中央図書館での初バトルをレポートでお届けしますよ~ヾ(。>﹏<。)ノ

今回の発表者は私を含めて4人、観戦のみの方が4人で合計8人での開催となりました。














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① 平田オリザ 『わかりあえないことから』

トップバッターを務めたのはビブリオバトル信州期待のホープ、小田くんです。
みなさん、「コミュニケーション能力」には自信がおありでしょうか。
近年、企業が新卒採用の際最も重視しているといわれるコミュニケーション能力ですが、
多くの大人たちは若者のコミュニケーション能力の無さを嘆いているそうです。
しかし、劇作家である平田オリザさんは「若者にはコミュ力がある」!とそれを否定します。
どうやら、若者と企業の大人たちの持つ「コミュニケーション能力」像にはミスマッチがあるようです。
このミスマッチがなぜ生じてしまうのかを探ります。


② ミヒャエル・エンデ 『はてしない物語』

続いての発表者は私村上でした。
この本を中央図書館で見つけた時、つい懐かしさに駆られて手に取ってしまいました。
調べてみると、今年でエンデが亡くなってからちょうど20年が経つとのことだったので、
エンデが『はてしない物語』に託したメッセージを伝えるべく、発表本に選んでみました。
この本を書くことでエンデが伝えたかったのは、「私たちにとってファンタジーとは何か」だと思います。
物語の主人公バスチアンの経験を通し、私たちは人間と物語との関係を客観視できます。
昔読んだときはこんな読み方はできませんでした。新たな発見があった1冊でした。


③ 川上ユキ 『独り暮らしをつくる100』

続いての発表者は、「発表者になって!」という私の嘆願を快く引き受けてくれた越智さん。
日本では多くの学生が、大学への入学を機に独り暮らしを始めるのではないでしょうか。
初めての独り暮らし、どんな住まいにしようか考えている人にぴったりの1冊がこの本。
家具の色のそろえ方や、高さのそろえ方などコーディネート術を教えてくれるほか、
「大学生がだらけてしまうのは空間にしきりがないからだ」というように、
自分の空間を作り上げていくうえでのものの考え方も教えてくれます。
空間づくりのための考え方を教えてくれる、これはこの本独特の持ち味だと感じました。


④ 北原尚彦 『ジョン、全裸連盟へ行く』

最後はビブリオバトル信州のメンバー、本の発表をするのは久々の近藤さんによる発表。
書名をコールしてくれたとき、「聞き間違いかな、『全裸連盟』って…?」と思いました。
ジャンルで言えば現代ミステリー、登場人物の名はワトソンとホームズ、聞き覚えがありますね。
そう、この本は現代を舞台にしたシャーロック・ホームズなのです。
彼らが使うアイテムも、現代らしくスマホになっていたりするそうです。
オリジナルのシャーロック・ホームズと直接的なつながりがある、というわけではないですが、
本家のファンなら「おっ、これは」と思う要素がところどころにあるパスティーシュです。


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以上4人による紹介で、みごとチャンプ本に選ばれたのは…。














北原尚彦 『ジョン、全裸連盟へ行く』 でした!
さすがビブリオバトル信州一番の古株近藤さん、敵いませんね…。
ブランクを感じさせないみごとな紹介で、オーディエンスの心をわしづかみでした。

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というわけで、初のビブリオバトル@中央図書館、無事に終了いたしました。
あんなに立派な会場での開催は初めてだったので少し運営がドギマギしていました(汗)。
しかし、学生のみなさん警戒しているのかなかなか輪の中に入ってきてくれませんね…。
もっと入りやすい雰囲気作りが必要でしょうか、今回の反省点ですね。
まあ、私がまったく知らない教育と繊維の学生さんが来てくれたのでよしとします!

7月になり、大学生にとっての山場である期末試験週間が近づいてまいりました。
勉強ばかりで疲れた…何か息抜きになるものはないか…!?
そんなときは、リラックスして読書をしてみるのはいかがでしょう。
ビブリオバトルに来れば、楽しく息抜きできるような1冊が見つかるはずですよ。

以上、毎度村上によるビブリオバトルレポートでした。